守るためのボールキープは絶対に奪われてはいけない!
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ガレドリ!94級は、数少ない「全体エリアのサッカースキル」からのドリル。
このドリルでは、自分のところでボールを奪われると チームにとってどのように悪いのかを理解しよう。
はじめに、ボールポゼッション(ボール支配)とアタック(攻撃)の説明から。
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ボールポゼッションの本質とは?
ボールポゼッションサッカー(ボールをチームで支配し続けるサッカー)は、今では知らない人は いないだろう。
ヨーロッパの有名クラブや日本の女子サッカー(なでしこ)が 取り入れていることでも注目された。
ボールを支配・保持し続け、主導権を握ってサッカーを展開するスタイルとなっているけど、このボールポゼッションの一番のメリットは なんだろうか。
ヨーロッパのポゼッションサッカーチーム(FCバルセロナ)などの印象からすると、超攻撃的な戦術にも感じられるけど・・?
ボールポゼッションの本質は攻撃ではない
試合中100%ボールをポゼッションできたら、何が起こるだろうか。
「そりゃあ、何点か取って勝つに決まってるでしょ」「3‐0で完勝だね」という声が聞こえてきそうだけど、それは正確な答えとはいえない。
何点か取れる保証など、どこにもない!
もし試合中に100%ボールポゼッションできたとして、保証されているのは「相手が1点も取れないという事実」だけ。
100%ボールを保持し続けられるなら、相手は1秒もボールに触ることができない。だから、絶対にシュートも打たれないのだ。シュート0本では失点するはずもない。
ボールポゼッションの最大のメリットは守備面、
ボールポゼッション ≒ 守備的ボール支配
勝たなくてもいい(引き分けでいい)試合には、後ろでパス回しをしてればいいことになる。ボールポゼッションがカンペキにできるのであれば、0対0以上が確定するのだから。
もっとも、FCバルセロナがそんな後ろ向きの戦術を使ったら、当然ブーイングが起こるだろうけどさ・・笑
アタック(攻撃)の成功確率は?
ボールポゼッションが守備的要素の強いモノだと わかったところで、改めて攻撃を考えてみよう。
ボールポゼッションをいくら続けても、結局どこかのタイミングでアタック(攻撃)しなければ、得点はできない。
サッカーは基本 勝敗をつけるゲーム。
オール引き分けでリーグ戦やトーナメント戦を優勝できるなら それでもいいけど、全試合0対0でいいというスポーツじゃないのだ。
やっぱり、
勝ちに いかなければならない
仮にボールポゼッションを100%カンペキに できるのだとしても、サッカーというスポーツでは 勝つために打って出るしかない。
アタック(攻撃)にはリスクがある
アタック(攻撃)は、相手の堅い守備陣のなかに攻め込んでいかなければならない。センターサークル付近と相手ゴール前とでは、守備の意識も まったく違うのだ。
ペナルティーエリア付近ともなれば、反則スレスレでカラダごと抑え込んでくるため、ボールキープすることも難しくなる。つまり、ボールを奪われやすい。
けれども 全試合0対0では いけないので、ボールを奪われる覚悟でアタック(攻撃)するのだ。
ドリルおじさんの経験上、相手守備陣に攻め込んでいって シュートまで持ち込める確率は良くて10回に3回、30%程度と考えておいて問題ないだろう。
間違えないでほしいのは、アタック(攻撃)の成功確率30%というのは「シュートまで持ち込める確率」だということ。
さらには、99級内のJリーグシュート確率でも触れたとおり、シュートは10本中1本しかゴールにならないのだ。
【1得点するためのプロセス(過程)】
- アタック(攻撃)を35回 仕掛ける
- そのうち 10本くらいシュートまで 持ち込める
- そのうち 1本ゴールに入る
じつに アタック(攻撃)した100回のうち3回、たった3%しか ゴールに到達しない。だからサッカーは、攻めても攻めても点が入らない印象なのだ。もともと、そういうスポーツだと覚えよう。
怖がることはない!
アタック(攻撃)は そもそも97%失敗するチャレンジ
ポゼッション(守備)か? アタック(攻撃)か?
さて、
ページタイトルは 一体なんだったっけ?
と 忘れてしまうくらい(笑)、「ボールポゼッション(守備的ボール支配)」「アタック(攻撃)」の話は、タイトルと関連性がないように感じられるだろう。
しかし ココまでの2つの理解がないと、ページタイトル「守るためのボールキープは絶対に奪われてはいけない!」の、本当の意味も つかめないのだ。
それでは本題に入ろう。
サッカーというのは「守って攻めて」「攻めたかと思ったら守る」を繰り返している。野球のように、表・裏で攻守が入れ替わるという シンプルなモノじゃない。
表現として 適切なのは「守りながら 攻めている」「攻めながら守っている」。
それでは「守りながら攻めている」を、これまでの話に当てはめてみよう。
守りながら攻めている
↓ ↓ ↓
ポゼッション(守備)しながら アタック(攻撃)している
ポゼッション(守備的ボール支配)は、相手にボールを絶対に奪われないことを心がけていく。アタック(攻撃)は、ボールを奪われる覚悟で攻め込んでいくのだ。
サッカーでは、この まったく反対の2つのことを同時進行で決断していく。
よく「ボールを奪われるな」「ボールキープしろ」や「奪われてもいいから ドリブルで仕掛けろ!」などと、反対のことを監督に言われて 混乱している子がいるけど、「ポゼッションか?」「アタックか?」で判断するようにしよう。
今この瞬間、「ポゼッション(守備的ボール支配)だ」と自分が思うなら、そのボールは100%キープしなければならない。最悪 キーパーまで下げてでも、ボールキープすることに こだわる。
そしてあるとき、シュートまで持ち込めるチャンスと自分が思ったなら、勇気をもって「アタック(攻撃)」する。その際は10回中7回失敗しても まったく問題ない。
ポゼッション(守備的ボール支配)とアタック(攻撃)を、プレー中に両方考えられるようになると、みんなのサッカースキルが格段にアップするはず。
キミは今 攻めているのか? 守っているのか?
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「94級」サッカー練習ドリル
サッカーは選手個人の評価が わかりにくいスポーツ。「何をしたら高評価で 何をしたから低評価か」という 目に見える形での成績表がないのだ。
だから、ドリルおじさんが提案したいのは「サッカーは小さいポイントの積み重ね」という考え方。
上図を見ると「自分がボールを奪われると0ポイント」だと わかる。そのくらいなら「キーパーまで戻したほうが2ポイントゲット!」なのだ。
「もう少し前の味方にパスをつなぐと5ポイント」だし「さらに前の味方にパスを送れると10ポイント」「自分でシュートまで持ち込めば20ポイント」だ。
目に見えないけれど、このような 大小のポイント合計点の高い人は、やはりサッカーが上手いといえるだろう。
図のようなポイント制を提案する人は、ほかにも たくさんいることだろう。
ドリルおじさんが コレにぜひ付け加えてほしいのが「ポゼッション(守備的ボール支配)か?」「アタック(攻撃)か?」かの立場なのだ。同じ図を見ても 違った見え方になることに気づくだろう。
図の自分がポゼッション(守備的ボール支配)の立場なら、どのような行動をとるだろうか?
2ポイント、3ポイントでいいので、確実にポイントゲットするパスを選択するだろう。そして、絶対に自分のところでボールを奪われないよう意識することになる。
もし、図の自分がアタック(攻撃)の立場なら、どのような行動をとるだろうか?
2ポイント、3ポイントをゲットしても得点には ならないので、0ポイント覚悟で20ポイント、10ポイントを狙っていくことになるだろう。
【再掲】
このようなポイント制をそのまま見せると、安全な2ポイント 3ポイントばかりを狙う傾向にある。しかし、それでは得点できない。
リスクを取った0ポイントはOKなのだと覚えよう。大事なのは ポゼッション(守備的ボール支配)か アタック(攻撃)かを、自分で判断してプレーできることなのだ。
そして、
ポゼッション(守備的ボール支配)のときだけは、
絶対に自分のところで ボールを奪われてはならない
「94級」練習方法
94級ドリルは意識の問題なので、練習でのミニゲームや試合中に、自分で考えながらプレーする。
ボールをもらった瞬間、ポゼッション(守備的ボール支配)か? アタック(攻撃)か? をアタマで考えて 選択しよう。
ポゼッション(守備的ボール支配)の立場ならば、とにかく0ポイント(奪われる)だけは しないようにする!
繰り返していると、次第にどちらなのかを判断できるようになる。言葉で表現するならば「アタック(攻撃)できないときは、常にポゼッション(守備)」だ。
「94級」クリア条件
場面場面で、アタック(攻撃)か ポゼッション(守備的ボール支配)か を判断できるようになって、ポゼッション(守備的ボール支配)のときだけは、ボールを奪われないようになったらクリア!
94級ドリルでは、サッカーのチームプレーにおいて「ボールを奪われてはいけない場面」と「奪われてもいいからアタックする場面」の違いを理解する。
この2つを自分で判断できるようになると、みんなのサッカースキルは格段にアップしている。なぜなら 守らなければならない場面で、
ついつい アタック(攻撃)してしまう
攻撃選手って ホントに多いのだ。。
(ガレドリ!94級 おしまい)
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